ゴルフ

また、コース間の移動による筋疲労や関節へのダメージも少しずつたまっていきます。1ラウンドすると、3~5時間と長くかかり、その間スイングと移動なので、下半身や体感がしっかり安定していないと、後半はスイングがバラバラになりやすくなります。

身体の軸をしっかりと安定させ、上半身と下半身の捻りによってパワーを生み出し、正しいスイングプレーンに乗った軌道で戻ればいい球が出るというものですが、腰の回転だけでなく、肩甲骨が腕の動きについてこないと、ヘッドで打たないで手で打ってしまうことになり、スライスやフックといった曲がった球が出やすくなります。

そのため、肩が痛い、腰が痛いなどの持病を持ったゴルファーが球を打つと、痛い部分をかばって打っているために曲がってしまうというのもありますね。

いかに、骨盤と下半身を安定させ、負担の少ない正しいフォームでスイングができるかどうかが重要であると考えています。また、そのためにトレーニング室にて、下半身強化トレーニングやストレッチを行い、身体の連動性を向上させるように指導しています。

ゴルファーで多い症例をピックアップして、お伝えしたいと思います。

ゴルファー腰痛

ゴルファーが腰痛持ちであることは多く知られていますが、それは、

①同一方向のスイング

②前傾姿勢でトップまで上げてフォローまで姿勢を維持する

③片側の筋肉を酷使する

④パット時に中腰にもなる

など腰痛を引き落とす原因が多いのです。

ゴルフの腰痛は、

 筋肉を痛めているもの(筋・筋膜性腰痛)

 腰の骨と骨の間を痛めいているもの(椎間関節性腰痛)

☑ 骨盤周辺を痛めているもの(仙腸関節性腰痛)

などがあり、症状によって、施術方法が異なります。

どれも共通して言えることですが、痛い部分にただマッサージをしても根本的な症状は改善されません。骨盤や背骨などの骨格を整えることも重要です。

まずは、仙腸関節と股関節のズレ、そして背骨のズレ、肩関節などのズレを戻し、筋肉に負担がかからないようにします。

筋肉に柔軟性を出すことによって、腰の回転、肩関節・股関節がスムーズに動くようになるので、そのことを意識しながら調整していきます。

また、体幹がしっかりすると、体の軸がぶれずに、負担の少ない正しいフォームでプレーができるようになってくるとラウンド結果もついてきますし、いいプレーができた!楽しかった!という感想を持てると思います。

マッサージだけでも痛みは多少改善されますが、試合成績を上げたい、いいプレーをしたい、痛みの出づらい身体になりたいようでしたら、筋肉を緩めるだけではなく、骨盤、背骨のゆがみを改善させる必要もあります

骨盤のゆがみがあるとなぜゴルフに影響があるのか。

基本動作に重心移動があり、常に股関節には負荷がかかっている状態です。そのため、股関節から骨盤、股関節から背骨に付く筋肉にも影響があります。

スイングするときに、左側のお尻とお腹側につく筋肉(腸腰筋)がスムーズに動かないと、腰のひねりができなくなります。上半身だけがのけぞって回って軸がぶれるというアマチュアが多いと思います。また、構えたときに、腰を反っていることも腰痛の原因になるので、スイングを確認することも大事ですね。

背面だけでなく、お尻や、お腹側にも付着する筋肉がしっかり動かないことで股関節と骨盤の動きにも影響が出てきます。

動きが出てきた筋肉によって安定感を増した骨盤は、上半身の安定した動きにも繋がってくるので、大きなスイングが可能になります。

施術方法

上記にもお伝えしましたが、まずは、痛みがどこから来ているのか、どこに負担となってストレスが起きているのかを診させていただきます。

その骨格的なズレを戻すことを最初にさせていただきます。股関節がしっかり動くのか、骨盤の傾きで左右差が生まれていないか、肩が動くかどうかなども重要なので、しっかり見させていただきます。

また、骨格を戻したのち、グローブ療法、インディバ療法を中心に、腰部を中心に筋肉を緩めます。腰部だけではなく、負担のかかっている部分の筋肉にもアプローチをします。

筋肉というのは、筋膜で包まれ、全身に繋がっているのです。例えますと、右回りにスイングをする方の場合、右肩から背中を介し、左のお尻、左の足というように斜めに筋肉を緩めることで、動きを出すことができます。

腰部の痛みを取るためにも、身体全体を見て、筋肉も緩めていく必要があると考えています。

ゴルフ肘

ゴルファーが肘の内側を痛めることが多いので、ゴルフ肘と呼ばれています。

傷病名としては、内側上顆炎と呼ばれるものです。

練習のしすぎだったり、インパクトでフェイスにしっかりと球が当たっていないことで肘に負担が多くかかったことが疑われます。

また、腰がしっかり回転しなかったり、肩甲骨や肩の動きが悪かったり、手のひらが下に回せなかったりという可動域の制限が起きていることも疑われます。

赤丸印の筋肉が炎症を起こしている部分です。肘の内側から始まる筋肉で、指や手首を曲げる、肘を曲げる、内側にひねるなどの動作をする筋肉が付いています。

☑︎ ここの部分を押すと痛い、不快な感覚が出る

☑︎ 力を入れたり、ものを持ち上げると痛い

☑︎ 雑巾を絞ると痛い など

このような症状がでます。

まずは、安静が必要です。炎症を抑えないと小さな作業にも痛みが出てきて、日常生活に支障が出てきてしまうこともあります。

施術方法

患部の炎症をとるために、水素温浴療法、超音波療法、インディバ、はりを組み合わせて施術を施します。

また、骨格的な調整を行い、肘に負担がかかっている原因となっている関節のズレを調整していきます。

筋肉の疲労や張りもあるので、グローブ療法を用いて、肩周り〜指先まで緩めていきます。

再発防止のために、併設トレーニング室に設定しているホグレルにてストレッチも行うことをお伝えさせていただきます。

桑田泉さん(ゴルフアカデミーEAGLE18

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